保険業界でトップの座を走り続けてきた日本生命保険を、第一生命保険が戦後初めて抜き去った。28日に出そろった主要生命保険13社の2014年9月中間連結決算で、売上高に当たる保険料等収入は第一生命が前年同期比22.1%増の2兆5869億円となり、2兆4682億円だった日本生命保険を上回った。
銀行窓口を通じて販売した保険商品の売れ行きの差が逆転の主な要因。日本生命は利益面や保有契約数で最大手の地位を依然保つものの、保険料等収入でのトップ陥落は放置できない事態。プライドをかけて巻き返しに出る構えをみせており、首位をめぐる攻防は激しさを増しそうだ。
銀行の窓口販売で差
「日本最大にこだわってきただけに、この状況は看過できず対応を図る」。28日の会見で日本生命の児島一裕常務執行役員は悔しさをぶちまけた。陥落の主因は「銀行の窓口販売で差がついた」(児島氏)ことだ。