2014.11.18 06:48
走行時に二酸化炭素(CO2)や排ガスを出さず、究極のエコカーと呼ばれる燃料電池車(FCV)は、水素を生活や企業活動に利用する「水素社会」の牽引(けんいん)役と期待される。政府も2020年東京五輪に向け、新たな産業に育てようとバックアップする。ただ普及には価格や品質確保など課題は多い。
「ホンダはFCVのリーディングカンパニー。水素社会の一翼を担う技術開発にチャレンジし続ける」。伊東孝紳社長は15年度発売予定のコンセプトカーを前に力強く語った。
FCVは、充電に時間がかかる電気自動車(EV)と違って水素タンクの充填(じゅうてん)は数分ほど。航続距離も長く、“エコカーの本命”と目される。各国で環境規制が強化される中、国内外のメーカーが開発を急いでいる。
エネルギーの大半を化石燃料に依存する日本にとって水素は新たな選択肢を提供する。水素の利用や製造、輸送など関連ビジネスへの期待は大きい。