キリンビバレッジが清涼飲料の新たな高級ブランドとして11月4日から順次投入する「別格」シリーズの初回出荷が、引き合いの多さから当初計画の5倍規模に拡大し、年内に販売を計画していた100万ケース(1ケースは24本)を既に超えたことが29日、分かった。宿泊客の到着時に無料で提供する「ウエルカムドリンク」に高級ホテルが採用するほか、外食大手がメニューへの導入を検討するなど、当初は想定していなかった販路が生まれ、出荷量を押し上げた。
別格は、新芽を育てた茶葉やブラジル産で品質の高い豆、高知産ショウガといった高級素材を使った緑茶、ウーロン茶、コーヒー、ジンジャーエールの4商品。375ミリリットル入りで税別の希望小売価格が200円と高めの「プレミアム飲料」だ。
価格帯が高めなことから、同社は通常飲料の販売ルートのうち10%程度に供給先が限定されるとみていた。しかし、主力販路のコンビニエンスストアやスーパー以外にも、飲料などの販売・運営管理を行っている自動販売機オペレーターやドラッグストアからの注文も入り、当初の出荷計画を大きく押し上げる結果につながった。