吉野家ホールディングス(HD)の「吉野家」は22日、直火コンロで提供する「牛すき鍋膳」「牛チゲ鍋膳」の第2弾を全国で29日から販売すると発表した。昨年12月に発売した第1弾は半年で1400万食が売れるヒットとなり、吉野家HDの業績を改善する「立役者」となった。今回は昨年より1カ月早く投入して「第1弾よりも多く売る」(吉野家HDの河村泰貴社長)ことで、収益力の向上につなげたい考えだ。
第2弾は牛肉を熟成させ赤身のおいしさを引き出したほか、タレのうまみを増すといった改良を加えたという。牛肉などの原材料の値上がりを反映し、価格は並盛りの場合、税込みで第1弾よりも40円高い630円。東京都内で記者会見した河村社長は「商品の価値は高く、600円台でも受け入れてもらえるはずだ」と自信をみせた。
第1弾の商品は、注文後に「スピーディー」に提供されるという牛丼チェーン店の常識をくつがえし、「うまい、やすい、ごゆっくり」というコンセプトで開発。好評を博したことで「牛丼の利用シーンを広げた」(河村社長)と強調する。