【エンジニア革命】「マネジメント」力で飛躍 (1/3ページ)

2014.10.4 05:00

エンジニアや特に迅速な判断を求められる責任者にとってときに「朝令暮改」は必要だ

エンジニアや特に迅速な判断を求められる責任者にとってときに「朝令暮改」は必要だ【拡大】

 □エレクトリフィケーションコンサルティング代表・和田憲一郎

 ■朝令暮改、ときには朝令朝改を恐れるな

 よく言われるエンジニアの気質として「頭が固い」「融通が利かない」などが挙げられる。一旦こうだと決めたことは、なかなか考えを変えない。理屈では分かっていても、考えを変えて行動に移すことができず、柔軟性に欠ける、などである。筆者も営業部門などから指摘され、かなり当たっているなと思ったことがある。

 逆にころころ方針を変えることを「朝令暮改」という。語源は『漢書』からきており、「朝に出した命令を夕方には変える」の意から、法律や命令が次々変わって定まらず、一定しないことを言う。どちらかといえばネガティブな意味で使われている。しかし、最近エンジニア、特に迅速な判断を求められる責任者においては、このような対応も必要ではと思うようになった。このことについて考えてみたい。

 ◆切羽詰まった局面での決断

 商品開発が佳境に入ってくると、いろいろな問題が起こり、その解決策のために何か手を打たなければならない場面が出てくる。クルマの例で言えば、「開発最終段階で品質問題が発生した」「性能が開発目標に届かない」「日程が間に合わない」「目標コストに到達しない」などである。出現する時期が決まっているため、とにかく打ち手を探し、試してみて、効果が見られれば即実施するなど、即断即決が求められる。

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