■サービス業教育 横浜校開校で攻勢
サービス業に特化した教育機関「グローイング・アカデミー」を運営するホスピタリティ&グローイング・ジャパンが攻勢をかけている。10月1日には5校目となる横浜校を開校。人手不足を背景に、現有戦力の育成によるサービス水準の向上を求められている飲食業などのニーズを取り込みたい考えだ。有本均社長は「『サービス業界の未来を変える』という経営理念を体現したい」と強調する。
--事業内容は
「企業の社員やアルバイトを対象に接客やサービスのイロハを教えている。基本的に50人までなら初年度10万円、月額5万円(ともに税抜き)で約100の全講座が受け放題となる。これは一般的な研修費用の5分の1以下の水準だ」
--講座の内容は
「受講者の業種に関係なく、サービスやおもてなしの基本をしっかり身につけてもらうことに主眼を置いている。各講座はアルバイトから経営者まで、階層別ごとに用意している。アルバイトや新入社員は仕事の基本や接客の基礎、一定の程度の経験者はリーダーシップやクレーム対応といった具合だ。講師はすべてサービス業の現場経験者なので説得力がある」
--実績は
「2012年6月に東京の本社で新宿校を立ち上げ、大阪、福岡、名古屋と拡大してきた。10月1日には横浜校も開校する。足元で全国600社と契約し、8月には全国で延べ6000人が受講した。飲食業が顧客の約6割を占めるが、小売りやホテル、理美容、介護、学習塾も目立つ。最近は医療機関も増えている。規模も大企業から1店舗レベルまでさまざまだ」
--顧客のメリットは
「社員を自社で教育したくても、規模が小さかったり、コストが負担になったりしてできない場合が少なくない。安価で手軽に受講できる教育機関のニーズはこれからさらに増える。人手不足のなか、現状の人材をどう育て、生かすかが求められている」