京王電鉄は葬祭業への進出を決めた。8月下旬、葬儀会館の運営や葬儀の執行にあたる全額出資の子会社を設立。第1号の葬儀会館を来年春、京王線北野駅(東京都八王子市)の近くに開業する。「葬儀ニーズの多様化に加え、少子高齢化が進んでいる」(広報)として、需要が見込めると判断したという。
カジノ運営への参入を目指すのが京浜急行電鉄だ。横浜市や東京・台場を候補地に、カジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)を整備する構想を掲げている。秋の臨時国会で関連法案が成立すると見込んで、8月中旬には社内に担当部署を新設した。
事業主体となる企業連合体の発足に向けて準備を進めており、総投資額は5000億~6000億円規模を想定している。
各社とも鉄道事業を基軸とするものの、少子化が進めば沿線人口は減少し、鉄道収入の先細りが避けられない。このため、鉄道以外の事業の成長が重要となっており、収益源の多角化へ事業領域の拡大を急いでいる。(森田晶宏)