2014.9.1 06:50
中国で時速5800キロメートルの潜水艦を実現する技術が開発中だ【拡大】
【PC Watch】
旧ソ連「超空洞技術」を活用
サウスチャイナ・モーニング・ポスト誌は8月24日、中国で時速5800キロメートルで進む超高速潜水艦を実現する技術を開発中であると報じた。
この技術は、ハルビン工業大学のLi Fengchen教授らのチームが開発を進めているもので、冷戦時代に旧ソ連軍が実用化した「超空洞技術」(スーパーキャビテーション)を基にしている。地上を歩くのと、水中を歩くのとでは体が受ける抗力が大きく違うことからも分かる通り、一般的に液体は気体よりも抗力が大きい。そこで、潜水艦を丸々空気の泡で覆ってしまうことで、船体が水から受ける抗力を減らし、航行速度を上げるというのが超空洞技術の考えだ。
空気の泡で船体覆う
実際に旧ソ連軍が開発した「Shakval」というこの技術を使った魚雷は、時速370キロメートルという通常の魚雷よりはるかに速い速度を実現した。カリフォルニア工科大学の論文によると、この手法によって、理論的には時速5800キロメートルまで速度を上げられるという。