2014.8.25 05:00
大阪を地盤とする日本コンピューター・システムとアクセスのITシステム開発会社2社が合併し、8月1日付で発足したNCS&A(エヌシーエスアンドエー)。松木謙吾社長は「中堅・中小企業の顧客向けビジネスを拡大し、相乗効果を発揮したい」と意気込む。
--合併に至った背景は
「もともと旧日本コンピューター・システム(NCS)は中堅・中小の顧客を中心とした自主ビジネスと、NECからのソフトウエア受託という2つの大きな事業があった。売り上げベースでは自主ビジネスが6割、NECからの受託が4割。受託は引き続き維持していくが、ソフトウエア開発の需要は減ってきているので、今後は自主ビジネスを伸ばす必要がある」
--旧アクセスとの相乗効果は
「旧アクセスは金融機関やノンバンクの個人信用情報に関するソリューションが得意で、旧NCSにはない顧客層を持っていた。顧客企業が持つIT資産を解析する可視化事業も目玉だ。120人くらいの会社で、次の成長が難しい曲面だったので、中堅・中小向けビジネスの拡大で協力できると判断した」
--業界の競争環境は
「厳しいとはいえ、リーマン・ショック以降のIT投資需要の低迷からは回復基調にある。企業が経営課題を解決するには、ITの有効活用が大きなテーマだ。ビジネスチャンスは増えている」
「統計的にサービス業や小売業はIT化比率が低い。人手に頼る部分が大きいため相対的に低くなっているが、モノや人の動きの効率化のためにITを使う動きは出てくるだろう」