三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行のメガバンク3行が、海外で発行されたクレジットカードでATM(現金自動預払機)から日本円を引き出せるようにするサービスへの対応に頭を悩ませている。膨大な費用がかかるにもかかわらず、利用は外国人観光客などに限られ、投資回収が困難なためだ。サービス開始時期のめどさえ立っていない。
メガ3行は昨年12月、観光庁の要請を受け、海外クレジットカード対応のATM設置方針を決めた。海外ではクレジットカードでATMから現地通貨を引き出せるサービスが普及しているのに対し、日本で対応しているのはゆうちょ銀行やセブン銀行など一部。観光庁は早ければ2015年度にもサービスを導入するよう求めているが、メガ3行での対応は進んでおらず、準備に必要な期間を勘案すると計画が後ずれする可能性もある。
海外発行カードをATMで使えるようにするには、制御プログラムの変更や機器の入れ替えなどが必要だ。