一方、アニメでは「ワンピース」(16位)、「ドラえもん」(26位)などの番組が複数ランク入り。ビデオリサーチによると、作品に関係する商品CMが多いアニメの場合、録画再生中のCM視聴率も高い傾向にあるといい、同社担当者は「録画した番組を週末などに親子で一緒に見る習慣が根付いている」と推測する。
パンドラの箱にも
リサーチ評論家の藤平芳紀氏は、録画再生率について「米国では2005年から導入されており、日本でも多様化する視聴形態を把握する上では一歩前進といえる。だが、録画再生はCMを飛ばすこともできるため、局とスポンサーとのバランスを揺るがしかねない“パンドラの箱”を開けたことにもなる」と指摘する。
ビデオリサーチによると、1~3月の試験測定では、録画再生中も約5割のCMが飛ばされずに視聴されていたという。民放幹部は「録画再生中のCM視聴は2、3割程度という米国調査も聞いていたので、想像より高い」と驚きつつ、「もっと継続的なデータを見たい」として、新指標をセールスに活用することには慎重な姿勢を示している。