2014.8.5 05:00
東京都は、東京証券取引所の運営で機関投資家が債券を取引する「東京プロボンド市場」への上場を打ち出している都外債について、上場時期を早ければ来春とするとともに、ダブル上場するロンドン市場と合わせ、10億ドル(約1000億円)を調達できるまで市況に応じて機動的に発行する方針を固めた。ニューヨークやロンドンと並ぶ国際金融の集積地を目指す都の「東京国際金融センター」構想の第1弾として、低迷中のプロボンド市場の活性化も狙う。
東京都は以前から海外の市場で外貨建て債券を発行し、海外の中央銀行やファンドなどから資金を調達してきた。最近は主にロンドン市場に米ドル建ての外債を上場しており、今年度は5月に10億ドルを調達した。
都は7月中旬に、国際金融センター構想の実現に向けて20項目の取り組みをまとめた。その中で、国内外の資金を成長が見込める分野に呼び込む仕組みの一つとして、都外債をロンドン市場と東京プロボンド市場にダブル上場する計画を打ち出していた。