ソニー、薄氷の黒字化 スマホ苦戦でパナや三菱電機と明暗 (1/2ページ)

2014.7.31 21:43

平成26年4~6月期連結決算について説明するソニーの吉田憲一郎最高財務責任者=31日、東京都港区(田村龍彦撮影)

平成26年4~6月期連結決算について説明するソニーの吉田憲一郎最高財務責任者=31日、東京都港区(田村龍彦撮影)【拡大】

 シャープを除く電機大手7社の平成26年4~6月期連結決算が31日、出そろった。6社が最終黒字を確保したが、ソニーは不動産売却益などの影響が大きく、電機部門の再建は道半ばだ。一足早く、赤字事業の解消を進めたパナソニックなどが復調するなか、各社の業績回復にはばらつきが目立つ。

 「電機部門の赤字構造は転換していない。構造改革を着実に実行していく必要がある」

 ソニーの吉田憲一郎最高財務責任者(CFO)はこの日の決算説明会で気を引き締めた。4~6月期の最終利益は前年同期の8.6倍の268億円だった。だが、金融や映画・音楽部門の好調に加え、旧本社ビルなどの売却益148億円を計上したことが主因だ。通期は人員削減など構造改革費用がかさみ、500億円の最終赤字になる見通しだ。

 懸案のスマートフォン(高機能携帯電話)などの販売はいぜん苦戦している。モバイル事業の4~6月期の営業損益は27億円の赤字(前年同期は126億円の黒字)となり、通期見通しも260億円の黒字を0円に下方修正した。

 スマホは中国メーカーが低価格機などでシェアを伸ばしており、世界最大手の韓国サムスン電子でさえ、4~6月期は営業減益だった。平井一夫社長は赤字が続く電機部門の黒字化を掲げ、スマホやゲームに力を入れてきたが、公約の実現に“黄信号”がともりつつある。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

毎日25分からのオンライン英会話。スカイプを使った1対1のレッスンが月5980円です。《体験無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。