2014.7.25 06:22
スズキは船外機の生産が世界累計で300万台に達し、豊川工場で記念式典を開いた=24日、愛知県豊川市【拡大】
世界経済が回復基調に転じていることを背景に需要が戻りつつある船舶用エンジン(船外機)をめぐり、メーカー各社が拡販を狙っている。スズキは24日、船舶用エンジン(船外機)の世界生産が累計300万台を達成したと発表。最大手のヤマハ発動機やホンダを含め、各社は主力市場の北米地域のほか、漁船やレジャーボート用を中心に伸びが今後見込める新興国に積極的に売り込む構えだ。
船外機の世界市場の規模は約80万台。2008年のリーマン・ショック前の90万台には届かないものの、業界関係者によると需要は着実に戻りつつあるという。シェアはヤマハ発が40%、米マーキュリーが30%、スズキが15%、ホンダが6%のもようだ。
スズキは49年前の1965年に豊川工場(愛知県豊川市)で船外機の生産を始め、99年には小型船外機の生産をタイに移管した。船外機を含めた「特機等事業」の売上高営業利益率は常に10%を上回っているといい、「大型クルーザー向けなどを筆頭に収益率が高いことも船外機事業の魅力」(関係者)だ。