富士通が半導体を生産する三重工場(三重県桑名市)と会津若松工場(福島県会津若松市)を台湾と米国の会社にそれぞれ売却する方向で調整していることが18日、分かった。業績が低迷している半導体事業の生産から撤退し、IT(情報技術)サービスに事業の軸足を移す。
富士通は家電などの画像処理用半導体を手がける三重工場を、台湾の半導体受託生産会社の聯華電子(UMC)に売却する方向で最終調整に入った。今年度内に共同で新会社を設立し、同工場を移管する。富士通は将来的に出資比率を下げて連結対象から外す。
三重工場は、半導体受託生産最大手の台湾積体電路製造(TSMC)とも売却交渉を進めていたが、条件が折り合わず、今回、UMCへの譲渡を決めた。
車載用半導体を生産する会津若松工場も米オン・セミコンダクターに売却する方向で調整している。