2014.7.17 17:52
ソニーは10月7~11日に開かれる国内最大の家電・IT(情報技術)展示会「CEATEC JAPAN(シーテック ジャパン) 2014」の出展を見送る方針を固めた。業績悪化を受け、全社的なコスト削減を進めているため。海外の大型展示会と比べ、シーテックの存在感が低下していることも背景にある。
シーテックの実施協議会が17日に開催概要を発表したが、ソニーは出展を申し込まなかった。
ソニーは人員削減などの構造改革を進めている最中で、出展費用や人件費は負担。一方で、海外の家電見本市は、9月にドイツで開かれる「IFA」、1月に米国で開かれる「CES」に出展しており、世界的な注目度も高い。
こうしたことを考慮し、国内向けが中心のシーテックへの出展を見送る。
シーテックはピークの2007年は895社・団体が出展し、約21万人が来場したが、昨年は出展が587社・団体、来場者も約14万人だった。電機大手では日立製作所も昨年から出展していない。
新興国勢との競争で国内家電メーカーの苦戦が続いていることや、少子高齢化による日本市場の縮小も一因で、シーテックは曲がり角を迎えている。