デジタルコンテンツ(情報の内容)配信を手がけるDMM.com(ディーエムエム・ドットコム、東京都渋谷区)は、3D(3次元)プリンターを活用したものづくり連携拠点を、9月に東京・秋葉原に設ける。秋葉原に集積する家電ベンチャーなどを対象に製品の試作開発を支援し、中小製造業の活性化に貢献したい考えだ。
ものづくり連携拠点は、JR秋葉原駅近くにある富士ソフト秋葉原ビル(同千代田区)の10~12階に入る。すでに富士ソフトとの間での賃貸借契約を交わした。
業務用3Dプリンター6台を東京・西麻布から移設するとともに、数億円かけて3台を新たに導入する。10階には切削加工を手がけるCNC(コンピューター数値制御)旋盤などの工作機械や各種試験機を置く。中小・ベンチャー企業向けのシェアオフィス(共同事務所)も設ける。いずれも中小・ベンチャー企業が有料で使えるようにする。
同社は昨年7月、3Dデータをネット経由で受け取り、立体造形物を3Dプリンターで“打ち出す”サービス「DMM.make(ディーエムエム・ドットメーク) 3Dプリント」を開始した。これまで見積もり依頼件数が累計で約3万件に達しており、「(試作品を製作したい)中小企業からの作成依頼も少なくない」(同社)という。