火力のトラブルが頻発するのは、運転開始から40年以上経過した「老朽火力」を、原発の代わりにフル稼働させているためだ。
しかも「供給力確保のため、計画通りに定期検査ができていない」(大手電力幹部)。
不具合で8日から9日まで出力を抑制していた北海道電力の奈井江発電所2号機(北海道奈井江町)は、営業運転開始から44年以上が経過している。
7月からの節電期間を前に政府は電力各社に対し火力発電所の「総点検」を行うよう指示。その結果、電力需給に影響を及ぼす異常は見つからなかったが、経済産業省幹部は「予断を許さない状態に変わりはない」と危機感を示す。