電子書籍関連企業が市場拡大に向け、他社との提携やサービス拡充に動いている。凸版印刷系で電子書籍ストアを運営するブックライブ(東京都台東区)は30日、「TSUTAYA」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と電子書籍分野での提携を発表。シャープも同日、書店や出版社向け電子書籍サービスの拡充を表明しており、業界の活性化につながりそうだ。
ブックライブは約29万冊の書籍を取り扱い、TSUTAYAは4878万人の会員を持つ。両社はこの顧客基盤を融合し、電子書籍市場を拡大させる。
具体的には、TSUTAYAで本を購入した会員に、ブックライブを通じて無料で電子書籍版を提供する。
またTSUTAYAで注文後、本が届くまで電子書籍版を読めるようにする。さらに、他の書店や電子書籍ストアも参加できるようにし、市場拡大を目指す。
一方、シャープは30日、ウェブブラウザで電子書籍を閲覧できる「ブラウザビューア」で、ネットワーク経由によりアプリケーション(応用ソフト)を提供するASPサービス「エブリーバ」を開始した。