赤字に陥った会員制交流サイト(SNS)大手、ミクシィの業績が急速に回復している。牽引(けんいん)するのはスマートフォン(高機能携帯電話)向けのゲーム「モンスターストライク(通称・モンスト)」の課金収入。昨年10月の提供開始から約9カ月で利用者は世界で900万人を突破し、大ヒットしたガンホー・オンライン・エンターテイメントのスマホ向けゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」に迫る勢いだ。ただ、浮き沈みが激しいゲームを頼みとする経営には懸念する声もあり、「次の一手」が早くも問われている。
株価2万円台目前
「モンストがパズドラをいつ抜くかを、個人投資家は頻繁にチェックしていた」。ゲームメーカー関係者はこう指摘する。モンストは5月15日、米アップルのアプリ(応用ソフト)サイト「アップストア」のセールスランキングで初めてパズドラから首位を奪った。
その後、ミクシィの株価は上昇傾向が続く。株式分割前の6月18日には一時、前日比2600円高の1万9640円を付け、2万円台に迫った。1年前の同じ日の終値(1456円)と比べ、ほぼ13倍だ。