2014.5.29 05:00
■販売5%増に向けオンリーワン商品作る
--経営トップとしての意気込みは
「2年連続で販売数量を伸ばし、回復軌道に乗った。このベクトルを維持する。挑戦を続けてナショナルブランドとしての存在理由を示す覚悟だ。『世界一おいしい飲み物を作る会社』を目指したい」
--今年の飲料市場をどうみるか
「消費税増税やコンビニエンスストアのコーヒー販売などで競争環境はますます厳しい。『キリンファン』を増やす意味では、ビールなどと連携した営業も考えていかなくてはいけない。各社も新商品で何とか売り上げを伸ばそうとしている中で、年間販売目標の5%増を達成するためにはオンリーワン商品を作る必要がある」
--長年の商品開発の経験から既に構想があるのでは
「前職でも宮崎県経済連との協力で缶チューハイ『氷結』の日向夏フレーバーを作るなど、生産者との連携に注力した。かつてビール業界では全国で品質を均一化することが課題だったが、今は逆に『旬』や『土地柄』を実感してもらう時代だ。清涼飲料でも同じ考え方で、全国各地の良い物を広めていきたい。『日本の名産シリーズ』といったイメージで、既に仕込みは始めている。秋頃には製品化するつもりだ。『数打てば当たる』といった時代ではない。丁寧に作り込み、かかったコストを反映させても納得してもらえる品で顧客を開拓したい」
--需要拡大が続くトクホ飲料への取り組みは
「競合メーカーはコーヒーや緑茶のトクホを組み合わせて勝負している。当社は『メッツコーラ』だけだが、拡販に向け、外食企業と組むこともあり得る。ただ経営資源を効果的に投入するため、トクホ以外の健康領域にも注目が必要だ。例えばグループ独自の『プラズマ乳酸菌』を使った飲料。もっと消費者にとって身近な存在にするプロジェクトを展開していきたい」
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