■ネットで外国人向けツアー提供
昨年の訪日外国人数が1000万人を超え、日本もようやく観光立国実現に向けて歩み始めた。もっとも観光客を増やし続け、リピーターを獲得するには、観光資産とおもてなしの精神だけでは足りず、日本の良さをより深く知ってもらう仕掛けづくりが不可欠だが、日本は人材面を中心に対応が遅れているのが実情だ。トラベリエンスはそうした現状を改善する試みとして、外国人観光客に優れたガイド付きツアーを紹介するインターネットサービスを始めた。
4月中旬に始めた「TripleLights(トリプルライツ)」は、サイト上で興味のある場所や言葉を入力すると、それらにマッチしたガイド付きツアーの一覧を表示。さらに、その中から興味のあるものを選ぶと、ツアーの日程や料金に加えて、ガイドの自己紹介動画を閲覧でき、その場で参加を申し込める。
特徴的なのは、ガイドを国家試験に合格した「通訳案内士」に絞っている点だ。通訳案内士は語学に堪能で、かつ日本の歴史や地理、文化に造詣が深い、いわばガイドのプロ。彼らが自ら企画しているツアーには、知的好奇心を満たす「体験型」が多い。
4月末時点で57人の案内士が登録し、英語やタイ語など、資格のある10言語すべてに対応。ツアーの対象地域も日本全国をカバーしている。