シャープが４Ｋテレビの新製品３機種　試験放送などに初の本格対応

　シャープは２０日、フルハイビジョンの４倍の解像度を持つ「４Ｋ」に対応した液晶テレビ「アクオス」の新製品３機種を６月２５日から順次発売すると発表した。４Ｋ番組のネット配信に対応、レコーダーと接続すれば４Ｋ試験放送も視聴できる。シャープは液晶テレビの国内シェア首位だが、４Ｋ対応はソニーが大きく先行しており、巻き返しを狙う。

　発売するのは、ＵＤシリーズの５２型、６０型、７０型の３機種（税抜き想定価格約４３万～約７０万円）。ＮＴＴぷららが１０月開始予定の４Ｋ番組のネット配信に業界で初めて対応した。４Ｋ試験放送を受信・録画できる４Ｋレコーダー（同約１２万円）も売り出す。

　他社も４Ｋ対応テレビを販売しているが、試験放送などの視聴には受信機が必要になる。シャープはいち早く対応製品を投入して差別化。１割強の国内シェアを今年度に３割程度まで高めたい考えだ。

　サッカーワールドカップ（Ｗ杯）や６月から始まる４Ｋ試験放送を控え、４Ｋ対応テレビは大画面を中心に販売が伸びている。シャープは「今年は『４Ｋ元年』。市場はここから右肩上がりで、平成２９、３０年ごろに大きなヤマがくる」と期待している。国内外の競合各社との販売競争が本格化しそうだ。