KDDIは21日、複数の周波数を一つの周波数のように使う受信時最大150メガ(1メガは100万)ビットの高速データ通信サービス「LTE」を今夏にも提供すると発表した。複数の周波数を束ねる仕組みは「キャリア・アグリゲーション(CA)」と呼び、次世代LTE技術の一つで、商用化はKDDIが初めて。NTTドコモも2015年度中に225メガビットの次世代LTEサービスを提供する計画。スマートフォン市場は料金競争とともに速度競争も過熱してきた。
KDDIは5月に発表するスマホの夏モデルで同技術に対応した機種を投入する。同社が提供するCAは、2.1ギガ(1ギガは10億)ヘルツ帯と800メガヘルツ帯の異なる周波数を束ねてあたかも一つの周波数のように制御して使う技術で、従来は最大毎秒75メガビットだったLTEの通信速度を2倍の150メガビットに引き上げる。
同社によると、CA導入によりデータ通信の高速化に加えて、通信の安定化、ネットワーク効率の向上が実現するとしている。150メガビットのLTEサービスは基地局約2500局でスタート。15年3月末には2万局に拡大する計画だ。