帝人は22日、大手消火器メーカーの初田製作所(大阪府枚方市)、プラスチックボトルの成型機械などを手がけるフロンティア(長野県上田市)と共同で透明樹脂の本体容器を用いた消火器を世界で初めて開発したと発表した。5月上旬から初田製作所が販売する。
鉄やアルミニウム、ステンレスなどが一般的な消火器本体の容器は、腐食や老朽化による破裂事故、火災現場での高熱による爆発事故のリスクがあるほか、重いため、高齢者や女性には持ち運びや操作が難しいといった課題がある。
今回の新消火器には帝人のポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂の「テオネックス」を採用。この樹脂は耐腐食性や耐候性、耐薬品性が高く、破裂事故が起こりにくいほか、破裂しても破片が飛散しないという。また、本体容器を従来に比べ半減させ、持ち運びやすくした。
透明なため、内容物の量や状態、異物混入の有無などを容易にチェックできる利点もあるという。