2014.3.26 18:01
消費税増税が間近に迫り、今週末からガソリンの駆け込み需要が本格化する見通しだ。4月から消費税率が3%引き上げられるほか、地球温暖化対策税として石油石炭税もガソリン1リットルにつき25銭上乗せされるためだ。石油連盟は駆け込み需要の影響で、3月のガソリン販売が前年同月比3~4%増になると見込んでいる。
経済産業省資源エネルギー庁が26日発表した24日時点のレギュラーガソリンの全国平均小売価格(消費税込み)は1リットル当たり159円だった。
石連によると現行の価格水準が続くと、消費税と石油石炭税の増税でレギュラーガソリン価格は5円弱上昇するという。単純計算すると4月1日には全国平均が164円程度に跳ね上がる見通しだ。東京都内の24日時点の平均価格は161円60銭だが、4月1日以降は166円を超えそうだ。
全国のガソリンスタンド(GS)業者らで組織する全国石油商業組合連合会(全石連)は、増税分の価格転嫁を申し合わせた「転嫁カルテル」を、公正取引委員会に届け出た。店頭価格については税込み表示に一本化し、元売り各社の子会社が直営するガソリンスタンドもこれにならう。
ただ、東京都新宿区のGSは「小売価格を上げれば、他の安い店に客が流れるかもしれない」と不安を隠さない。別のGS関係者は「店頭価格を1円でも安く見せようと、税別表示にするGSも出てくるだろう」と懸念を示した。