□佐藤拓哉 社会保険労務士
■自店に合った人事戦略で成長を
大手コンビニエンスストアチェーン、セブン-イレブンが好調だ。基礎体力を示すといわれる既存店売上高も2012年の夏以降、前年同月比でプラスが続いているという。一方、間接的には競合していると思われるファストフードの中でもモスバーガーの業績が回復基調だという。これらの企業に共通するのは戦略性の高さ、一貫性。商品の質に対するこだわりと、提供過程において独自化を図っていることだろう。では、ぱちんこ業界ではどうか。今後、二極化が進むといわれて久しいが、成長に欠かせないポイントがあるとすれば一貫性のある戦略、特に自店に合った人事戦略が取れるかどうかではないか。
マーケティング会社が全国の顧客約4500人対象に取ったアンケートによると、「複数回答可能:2014年1月調べ」で、もっとも好きなお店に通っている理由を尋ねた結果は、1位「立地や設備などが便利だから57%」、2位「好きな台を選べる、色々なタイプがある30%」、3位「バランスが取れている27%」。「他店よりも最新台導入の数や種類に魅力を感じるから」という設問は6選択肢中5位だった。
つまり、顧客の選択要因は企業が思っているよりも多様化しており、明確な強みがないと選択されにくい時代に突入しているといえる。人事用語に人材要件という用語があるが、これは提供したい価値を担保するため、それを実現する人材の定義を明確にしたものだ。