2014.3.12 05:00
新工場に導入された1日30万本のおしぼりを洗える連続洗濯機と藤波克之社長=東京都国立市【拡大】
■「抗ウイルス」軸に事業開拓
VBジャパンテクノロジーは昨年1月に社員1人で産声を上げた。業界に先駆けて抗ウイルスおしぼり「VB(ウイルスブロック)」を商品化したレンタルおしぼり大手、藤波タオルサービス(東京都国立市)の100%子会社で、同社の藤波克之社長が社長を兼任している。
インフルエンザやノロウイルスの感染対策が重要となるなか、抗ウイルスおしぼりのニーズは高いと踏み、すべてのレンタルおしぼりを抗ウイルスに切り替えた。
藤波社長は大手通信会社を退職し、父親である先代の社長(現会長)が設立した藤波タオルサービスに入社。アロマの香りや宅配サービスなど高級おしぼり路線を軌道に乗せる一方、海外市場も開拓。成熟産業であるタオル事業の収益を拡大した。
2013年9月には社長に就任。その年の12月には「おしぼり業界最後の工場と冷やかされた」(藤波社長)新工場を稼働させ、1日最大30万本のおしぼりを予備洗いから本洗い、すすぎ、脱水まで全自動でこなす巨大な連続洗濯機を導入した。
新規事業開拓の戦略会社として設立したのが、VBジャパンテクノロジーだ。現在の主要事業は、東工大・慶応大発ベンチャー「パイオニア・スピリッツ」と共同開発した抗ウイルス技術の知財管理や関連商品開発、ライセンス提供だ。