牛丼チェーン大手「吉野家」を展開する吉野家ホールディングス(HD)は11日、4月1日の消費税率引き上げに合わせ、「牛丼並盛」(税込み280円)を300円に引き上げると発表した。増税に加えて原料費の高騰を織り込む。改定に合わせ牛丼の肉の熟成時間を長くし、玉ねぎを増量するなどレシピ刷新も行う。
大半のメニューが10円か20円の引き上げとなるが、税抜きの本体価格については、主力の牛丼が値上げ、鍋メニューなどの高単価商品が値下げとなる。
牛丼は大盛(現行440円)と特盛(同540円)も20円引き上げる。一方、現行580円の「牛すき鍋膳並盛」や480円の「牛カルビ丼並盛」「ロース豚丼並盛」は10円アップにとどめる。
牛丼並盛の価格は大手3チェーンとも280円で並んでいたが、最大手の「すき家」はすでに10円引き下げを発表、販売戦略の違いが浮き彫りになってきた。すき家は値下げで客数を増やし、売り上げ全体を伸ばす狙い。