自動車保険の一部保険金に不払いが判明した東京海上日動火災保険は10日、新たに2種類の保険金でも不払いが生じていることが分かったと発表した。7日に永野毅社長が発表した後、週末に同様の保険金がないかどうか検証したところ、新たに判明したという。
同社は7日発表した「対人臨時費用」の不払いと同じように、契約者からの支払い請求には可能な限り対応するとしている。
新たに不払いが判明したのは、自動車保険の本体に組み込まれている「人身傷害臨時費用」と、本体に付随する特約の「対物臨時費用」の2種類。2002年4月から03年6月までの賠償事故が対象となる。
この期間の賠償件数は2種類の合計で約2万~3万件だが、残存している契約データが少なく、不払いの具体的な件数は「分からない」(同社)という。
人身傷害臨時費用は、契約者本人が事故で死亡したり入院した場合に支払われる。金額は死亡で10万円、入院で1万~2万円。対物臨時費用は、物損事故の相手に渡した菓子折りなどの費用を補償する。
同社は7日以降、100人規模で相談に対応しており、9日までに専用電話に四百数十件の問い合わせがあったとしている。