セイコーエプソンは28日、眼鏡のように装着して使うウエアラブル(装着型)情報端末「モベリオ」の新製品を4月24日に投入すると発表した。拡張現実(AR)技術によって、デジタル映像や情報を現実の風景に重ねて表示できるのが特長。娯楽用から業務用まで、さまざまな用途を想定している。
重さは約88グラムと、前機種から約60%軽量化。画面は2倍明るくなった。20メートル先に320型相当の大画面が浮かぶなど、視線を遠くにやるほど大きい映像を見ることができる。スマートフォン(高機能携帯電話)など機器間の連携も高めた。
米グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」を搭載。専用サイトから、地図やゲームなどのソフトをダウンロードして楽しむこともできる。
想定価格は6万円台後半。3年間で5万台の販売を計画している。映画などのコンテンツを大画面で楽しんだり、ビデオを見ながら室内トレーニングができる。
エプソン販売の中野修義販売推進本部長はこの日の発表会で、「AR技術と連動して、眼鏡上で作業指示をみながらハンズフリーで業務できる」と話し、医療や観光、物流などの分野での応用を検討していることを明らかにした。