【クラウドWatch】農業ICTで作業「見える化」 (1/3ページ)

2014.1.27 05:00

宮崎県の新福青果事例。キャベツ収量・売り上げを30%アップ

宮崎県の新福青果事例。キャベツ収量・売り上げを30%アップ【拡大】

  • イオンアグリ創造の福永康明社長。全国8農場でAkisaiを運用しているという
  • 富士通の「Akisai」は160社が利用しているという

 ■富士通、「Akisai」導入160社

 富士通は22日、食・農クラウド「Akisai」に関する説明会を開催した。事業戦略、実績のほか、実例としてイオンアグリ創造株式会社の事例などを紹介した。農業ICTはどこまで進んでいるのか。

 Akisaiは、2012年10月に提供が開始された農業ICTのクラウドサービス。「豊かな食の未来へICTで貢献」をコンセプトに、生産現場でICTを活用。流通・地域・消費者をバリューチェーンで結び、露地栽培・施設栽培・畜産における“企業的農業経営”を支援する。

 具体的には、モバイル端末やセンサーからのデータを収集・分析・利活用することで、これまで農業熟練者の経験と勘に支えられてきた作業を「見える化」し、組織マネジメントを実現する。サービス体系としては、ビッグデータを基に「経営」「生産」「販売」を効率化する各種メニューが用意される。

 対象は、大規模化を目指す企業的経営を目指す農業生産者、や、農業への進出などを志向する食品加工・卸・小売り・外食など食関連企業だ。

 ◆キャベツ収量3割増

 これまで1000社超の問い合わせ・引き合いがあり、160社が利用中(有償利用92社、トライアル・実証利用68社)という。

 宮崎県の新福青果では、収量向上、安定供給、リソース最適化を目指した栽培計画を立案するためにAkisaiを活用。適期作業を徹底することで、キャベツの収量・売り上げともに前年比3割増を達成した。

 滋賀県のフクハラファームでは、稲作の田植え作業の工程別分析に活用。作業プロセスを改善することで総作業時間を削減した。具体的に、補植(田植機で植えそこなったところを人手で植える作業)の時間を2278時間(11年)から1772時間(13年)に短縮した。「特に従業員の考え方が変わったのが進歩」(フクハラファーム)という言葉が印象的だ。

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