丸紅は10日、新会社「丸紅電力」を設立し、火力発電事業に参入したと発表した。第1弾として新電力(特定規模電力事業者)第2位のF-Power(エフパワ-)が運営する天然ガス火力発電所(千葉県袖ケ浦市、出力約10万キロワット)「中袖クリーンパワー」の全株式を取得した。取得金額は数十億円とみられる。新会社の資本金は明らかにしていないが、今後首都圏で複数の火力発電所を建設する計画だ。
丸紅電力は、家庭を含めた電力小売りの2016年の完全自由化を控え、工場などに電力を販売する新電力として電力小売り事業と火力などの安定電源確保を両輪で進める。
大手商社はそろって、海外の火力発電事業などで培ったノウハウを生かし、本格的に国内電力事業に乗り出している。