リニア計画で出遅れた関西財界 悔やむ戦略ミス…JR東海は独自路線貫く (1/6ページ)

2014.1.10 06:20

リニア中央新幹線の大阪同時開業を求めて関西財界などが開いた決起大会=平成25年12月、大阪市内

リニア中央新幹線の大阪同時開業を求めて関西財界などが開いた決起大会=平成25年12月、大阪市内【拡大】

 2027(平成39)年に東京~名古屋で先行開業し、2045(57)年に大阪まで延伸するJR東海のリニア中央新幹線計画。関西財界などは昨年12月、大阪までの同時開業を求める決起大会を開き、活動を本格化させた。

 ただ、資金支援のめどはなく、当のJR東海はつれない。そもそも、関西が大々的な活動を始めたのは東京~名古屋のルートが確定した今秋以降。まるで“いちゃもん言い”のような対応に、周辺からは「出遅れている。これまで動いてこなかったツケが出ている」と批判の声もあがっている。

 情報不足で“敗戦”

 「情報戦で負けた。その後の巻き返しもできなかった」。関西の財界関係者は嘆く。今をさかのぼること6年前の平成19年12月。JR東海によるリニア計画の電撃発表は、世間を驚かせた。世界初の超電導リニア投入、東京~大阪67分…。

 実はこのとき、全額自己資金で建設することや、東京~名古屋と名古屋~大阪の2段階で進めるという方針の原形も示されていた。関係者は「構想段階で情報をつかめていたら、関西の意向もある程度反映できたかも」と悔やむ。

「リニア建設は国家プロジェクト。一企業だけでやるものではない」

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