日本エネルギー経済研究所は19日、2014年度の経済・エネルギー需給見通しを公表した。原子力規制委員会による安全審査が最も進む原発でも再稼働に約9カ月程度かかり、年度末に再稼働している原発は最大16基と想定。その場合でも、10年度と比べ、発電コストは1キロワット時あたり3.5円高く、化石燃料輸入総額も7.3兆円、二酸化炭素排出量も4.1%増えると試算した。
原発の再稼働に伴い石油の需要は前年度比マイナス8.8%と大幅減となる一方で、天然ガスと石炭の需要は過去最高を更新。エネルギー自給率は10%に改善するが、10年度の18%には及ばないとした。
一方、電力販売量は、生産活動が回復基調となることで、前年度比0.1%増え、2年連続でプラスになると見込んだ。