フルハイビジョン(フルHD)の4倍の画素数で、高精細が売り物の4Kテレビ。歳末商戦の「目玉」として取り上げられたが、話題性に比べると売れ行きは伴っていない。高価でサイズが60インチ以上が中心と大きい上、4Kレベルの放送自体がなく、画質の良さが広がっていないのが現状だ。実際の売れ筋は、フルHDの10万円前後の40インチ台。だが、4Kテレビ自体への関心は高く、“客寄せディスプレー”としては機能しているようだ。
リフォーム客が買っていく
「映画館の前の席みたいに、視界に入らないくらいの大きな映像を部屋で見たいですよ。ただ『夢としては』ですね。やっぱり値段が高い」
12月9日、大手家電量販店の「エディオンJR尼崎駅店」(兵庫県尼崎市)を訪れた堺市の会社員、金子修さん(48)はこう話し、4Kテレビを眺めていた。自宅のテレビが子供のゲームで占拠され、もう一台が欲しいのだという。