スマートフォン(高機能携帯電話)人気が高まるなか、「ガラケー(ガラパゴス携帯)」と呼ばれる従来型携帯電話が復権の兆しをみせている。
スマホ一辺倒だった携帯大手3社も「ユーザーからの要望」(加藤薫NTTドコモ社長)に応じ、冬春モデルでガラケー新機種を相次ぎ投入、安さや使い勝手だけでなく、機能面でも静かに“進化”しようとしている。
スマホの勢い鈍化
急速に出荷台数を伸ばしてきたスマホの勢いがここにきてやや鈍化してきた。その一方、スマホに押されて絶滅間近とみられていたガラケーがしぶとく生き残り、独自の進化を始めた。
民間調査会社MM総研によると、スマホの出荷台数は2013年度上期(4~9月)に前年同期比14.5%減の1216万台にとどまった。
横田英明取締役研究部長は「機能の進化や差別化が乏しくなったのに加え、パケット通信料や通話料が高止まりして、ガラケーからの買い替え需要が通信事業者の思惑通りに進んでいない」と分析する。