経済対策、景気浮揚へ即効性 5兆5000億円決定、GDP1%引き上げ (1/3ページ)

2013.12.6 05:00

 政府は5日臨時閣議を開き、来年4月の消費税増税直後の景気悪化に備える総額約5兆5000億円の「好循環実現のための経済対策」を決めた。2020年の夏季東京五輪をにらんだ首都圏のインフラ整備をはじめとする公共事業に重点配分することで対策に即効性を持たせ、デフレ脱却への道筋を確実にする。一方で農地集約に向けた受け皿組織設置や中小企業の設備投資促進策なども盛り込み、農業や産業の競争力強化につなげる。政府は今回の経済対策の効果について、実質国内総生産(GDP)を1%引き上げ、25万人の雇用を創出できると試算している。

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 ◆競争力強化に重点

 安倍晋三首相は同日、「補正予算成立後、経済対策を速やかに実行しなければならない」と述べ、デフレ脱却と経済再生に向けた景気の好循環の達成に向けて、強い意欲を示した。

 新たな経済対策は、競争力強化策、女性・若者・高齢者・障害者向け施策、復興、防災・安全対策、低所得者・子育て世帯への影響緩和からなる。

 政府は復興特別法人税の1年前倒し廃止を決定。8000億円を国の財源から補填(ほてん)する。企業の税負担を減らす分を、賃金上昇につなげる狙い。大企業だけでなく、中小企業も含め、減税が賃上げへ波及する効果を検証し公表していく。

 公共事業では東京五輪に備え三大都市圏環状道路の整備を前倒しする。羽田空港の24時間化を早期に進めるため、滑走路の拡張を急ぐ。また、土地購入の必要がない道路やトンネル、橋など公共インフラの老朽化対策で、補修を加速させるほか、学校の耐震化も進める。

 競争力強化策の事業規模は13兆1000億円と、全体の7割を占め、経済対策を活用し成長戦略を促進する姿勢を鮮明にした。

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