来年4月に予定される消費税率の引き上げに向け、キヤノンマーケティングジャパン(MJ)とカシオ計算機は21日、電卓の新製品をそれぞれ発表した。引き上げ前後の2つの税率を設定して、税込み計算をすることができるのが特徴で、“増税特需”を狙う。
キヤノンMJが12月19日に発売するのは「LS-120WT」など2機種(4000~5000円)。税込み計算と税抜き計算のキーを2つずつ設置。現在の消費税率5%と来年4月以降の8%を登録しておけば、キーを押すだけで、それぞれの税込み、税抜き額が表示される。
さらに、税込み差額のキーも搭載。商品を現時点で購入した場合と、来年4月以降に購入した場合の価格差などが簡単に表示されるため、販売現場などでの活用も見込んでいる。
税率は変更できるので、10%に引き上げられても使用できる。
同社によると、今年の電卓の国内市場は約57億円と横ばいの見通し。しかし税率が引き上げられる来年4月前後は「特需で例年より約20%増になる」とみており、新製品の投入で販売拡大を目指す。
カシオ計算機も12月20日に「JW-200T」など4機種(約1000~約2000円)を発売。2つの税率キー(初期設定では5%と8%)を搭載しており、税込みと税抜きの計算が簡単にできる。