2013.11.17 07:05
「ガス機器修理」競技に真剣な表情で臨む選手(名古屋市熱田区の東邦ガス本社)【拡大】
製造業にとって何よりも大切な「現場」。技術の向上とともに、昨今、技術をいかに若手に伝承するかが大きなテーマだ。“現場力”を高めようと、都市ガス会社の東邦ガスは、グループをあげて「技能選手権」を開催している。予選を勝ち抜いた選手が、ガス機器の修理技術や点検技術など種目ごとにそのスピードや正確さを競う。競技会場には職場の上司や同僚が応援に…。職場の“一体感”醸成にも大きな効果をあげているのだ。
ベテラン技術者の“厳しい目”の中で
10月24日。名古屋市熱田区の東邦ガス本社で、「技能選手権2013」の競技の1つ、「ガス機器修理」が開かれた。修理を担当する本店の650人と販売店(ガスショップ)の1150人の中から、予選を勝ち抜いた27人が出場した。
ガス機器修理競技は、経験年数などによって4つのコースに分かれている。このうち高度な修理技能をもつ入社2~6年の若手社員を対象にしたコースでは、5人が挑んだ。
会場には5台の給湯器が並べられ、選手紹介後、いっせいに競技を開始。「浴室暖房乾燥機からお湯が出ない」という故障に対し、診断や修理のスピードと正確さを競った。もちろん、選手には故障の内容は知らされていない。