KDDIが28日発表した2013年9月中間連結決算は、売上高に当たる営業収益が前年同期比18.0%増の2兆537億円、営業利益は50.3%増の3476億円と大幅な増収増益となった。ともに中間期として過去最高を更新した。売上高は初めて2兆円を超えた。
米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」の販売が好調だったことや、通信料収入の増加が増収増益に貢献した。また携帯電話料金と光通信回線などとのセット割引「auスマートバリュー」の販売も好調だった。
データ通信量が多いスマホの契約件数の携帯電話全体に占める割合が前年同期の28%から42%に上昇し、契約1件当たりの利用料収入(ARPU)が増えて採算性が高まった。月額390円で1000種類以上のアプリが使い放題のスマホ向けサービス「auスマートパス」の会員数は800万人を超え、ARPUの増加につながった。
買収したケーブルテレビ最大手のジュピターテレコム(JCOM)が連結子会社になったことも、増収増益に寄与した。最終利益は約2倍の1630億円だった。
田中孝司社長は東京都内での会見で「NTTドコモがアイフォーンを投入し、競争は厳しくなっている。年末商戦なども見極めたい」と述べ、通期業績予想は据え置いた。