「食パンの概念を変えた」、「流通の常識を変えた」。その猛烈な売れ行きで製パン、流通業界を驚かせているのが、セブン&アイホールディングス(HD)が4月に発売した「セブンゴールド 金の食パン」だ。一斤250円と同100円強の製パン大手の普及品に比べて約2倍の価格ながら、セブン&アイの店舗ではそれらをはるかに上回る販売量を誇る。
「自信はあったが、これほど売れるとは…」
開発を担当したセブンーイレブン・ジャパン商品本部FF・デイリー部の中村功二チーフマーチャンダイザーがそう口元を緩めるほど、金の食パンの売れ行きは好調だ。
主戦場のコンビニエンスストア「セブンーイレブン」では大手メーカーの売れ筋首位の主力商品の2倍以上と、圧倒的な強さ。イトーヨーカ堂などグループの各スーパーでも、従来の売れ筋商品の販売金額、数量をともに上回る。