2013.9.29 07:00
「下町ボブスレー」開発に参加している企業や組織【拡大】
来年2月にロシア西部、ソチで開かれる冬季五輪出場を目指し、東京都大田区の町工場がボブスレー用そりの開発に全力を挙げている。目指しているのはフェラーリやBMWなど欧州の巨人にも負けない世界水準だ。日本の輸出産業を支え続けた技術力を示すことはできるのか。
分解して構造把握
ボブスレーは流線形のそりに2人または4人が乗り込んでコースを時速130キロ前後で駆け抜け、タイムを競う競技。とくに国の威信をかける欧州ではイタリアチームにフェラーリ、ドイツにBMWなど各国を代表する自動車メーカーが参加。「氷上のF1」とまで呼ばれる。
これに対し、競技人口がわずか数百人の日本には国産そりがなく、欧米製の中古のそりを使うしかなかった。こうしたなか、大田区で国産そり開発のプロジェクトがスタートした。
「区内の中小企業は試作品など、いわゆる一品ものが得意。スポーツ用品ならそうした得意技が生かせるのでは」