今秋以降の収益確保に向けて国内携帯電話各社は三者三様の経営戦略を展開する。
ソフトバンクは、買収した米3位スプリントの顧客拡大策を急ぐとともに、日米両市場での相乗効果を模索。通信障害が相次いだKDDI(au)は8月中の対策完了を受け、他社からの顧客奪取を狙った販促活動を強化する。
顧客流出が続くNTTドコモは売れ筋端末を絞り込む戦略を継続する一方、米アップルのスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」投入も引き続き検討。新規事業での収益増も狙う。携帯3社は成熟期を迎える国内で熾烈(しれつ)な顧客争奪戦を繰り広げる一方、新たにグローバル展開や新規事業拡大にも挑む。
「もうドコモを抜くのは間違いない」。ソフトバンクの孫正義社長は7月30日、都内で開いた2013年4~6月期連結決算会見で何度もこう強調した。