三井不動産、三菱地所の国内不動産大手2社が、ショッピングセンター(SC)やアウトレットなどの大型商業施設で競争を激化させている。今年に入り、安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」で景気が回復基調となり、両社とも消費者のニーズを取り込もうと新規出店や既存施設の改装に力を入れている。
横浜では直接対決
三菱地所は今年度からSC名を「MARK IS(マークイズ)」に統一し、4月に静岡市、6月に横浜市のみなとみらい地区に相次ぎ開業した。同社の杉山博孝社長は「老若男女が幅広く楽しめるモールとしたい」と、新しいSCに期待を込める。
同社のSCにはこれまで、各地の地域特性を踏まえた名称を付けていた。今回、統一ブランドを設けたのは「ブランドイメージを分かりやすく打ち出す」(関係者)ためだ。
マークイズの初年度の年間売上高目標は、1号店の静岡(店舗数148)が180億円、2号店の横浜みなとみらい(同189)が250億円を見込む。今月19日には、横浜みなとみらいのSCに英BBCとセガによる世界初の体感型ミュージアム「Orbi(オービィ)横浜」がオープン、幅広い集客が期待できそうだ。