夏休みシーズンが本格化し、関西で格安航空会社(LCC)と新幹線の顧客争奪戦がヒートアップしている。
九州方面でLCCが割安な運賃で増便をかけて攻勢を強めるのに対し、高いシェアを誇ってきた“ディフェンディングチャンピオン”の新幹線が割引切符で迎え撃つ構図。新幹線は提供座席数や運行本数で勝るものの、LCCが掲げる「低運賃」という金看板の浸透は脅威。新幹線は危機感に駆られ割り引きに走った格好で、ガチンコ対決の軍配は一体どちらに上がるのか…?
LCC、お盆に増便で囲い込み強化
関西国際空港で昨年10月に供用開始したLCC専用の第2ターミナル。初の夏休みシーズンを迎え、若者や家族連れで連日ごった返している。利用者のお目当ては、低運賃で急速に浸透するピーチ・アビエーションだ。
ピーチは昨年3月に関空を拠点に就航し、今年5月に利用者は早くも200万人を突破。勢いに乗り、お盆期間(10~18日)の需要増を見越して九州方面の「ドル箱路線」で増便に乗り出すことにした。