2013.7.20 06:00
19日付で就任した生命保険協会の佐藤義雄会長(住友生命保険社長)はフジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、生保各社の企業向け融資について「各社は利ざやを取りたいので、いい案件があれば貸し付けや社債購入を検討するだろう」と述べ、太陽光発電やインフラ整備など成長が見込まれる事業への融資が今後拡大する可能性があるとの見方を示した。
佐藤会長は「これまでは(景気の)先行きが見えず、自己資金の範囲でしか投資しない企業が多かった」と分析。「企業心理が好転して資金需要が増えれば、生保マネーへの需要も出てくる。(生保各社は)リスクマネー(の供給)を拒んでいるわけではない」と指摘した。
かんぽ生命保険が目指している新たな学資保険の販売については「日本郵政の傘下にある以上、暗黙の政府保証があり、消費者心理への影響は大きい」とした上で、「民間と同じ競争条件が確保されなければ新規業務は認められない」と批判した。
また、参院選後の政権運営に関しては「社会保障の方向性が決まれば生保業界の商機も広がる」と述べ、年金や医療などの制度改革が早期に打ち出されることに期待感を示した。