22日の「土用の丑(うし)の日」を前にスーパー各社が値下げ合戦を繰り広げている。稚魚の不漁でウナギは年々値上がりしているものの、仕入れの効率化やコスト削減などで原価を抑制。高値のイメージが強いうなぎで割安さをアピールし、店舗全体の「お得感」を消費者に印象付けて集客につなげる狙いもある。
「食文化を守る意味でも、徹底的にやり抜く」。ダイエーの近沢靖英専務は声に力を込める。同社は20~22日に販売する鹿児島県産と宮崎県産の「うなぎ蒲焼(かばやき)(大)」を昨年の同時期よりも2割値下げし、ウナギ関連商品の売上高を昨年の土用の丑(うし)シーズンの1.2倍に引き上げる計画だ。
ダイエーは昨年まで分かれていた総菜部門と鮮魚部門の仕入れを一本化。取引価格が下がった昨秋に大量仕入れするとともに、工場の閑散期に冷凍加工を施してコストダウンを図った。値下げした商品の予約件数は昨年の1.3倍と好調だ。