2年連続の赤字に陥った任天堂の岩田聡社長は27日の株主総会で、平成26年3月期に目標としていた1千億円以上の営業利益が達成できない場合も、「辞めると言った覚えはない」と述べ、辞任には否定的な考えを示した。
岩田社長は今年1月のアナリスト向け説明会で、目標達成を「コミットメント(公約)」と説明し、未達の場合は辞任する意向とみられていたが、経営再建に全力を投じる姿勢を示した形だ。
総会で岩田社長は「今やるべきことは、計画達成のため努力することだ。達成できなかった場合を考えることではない」と強調した。
一方、総会では2年連続の営業赤字となった事業の立て直しに向け、改善策を追求する質問が相次いだ。「コストを減らすために、社員のリストラはしているのか」との質問に対し、岩田社長は「開発部員を中心に社員を増加しているが、リストラは考えていない」と述べた。