富士通、ソニーは2012年度のパソコン事業が赤字に陥っており、13年度の販売目標も前年度から引き下げる。利幅の大きい高機能モデルの販売強化により収益改善を目指す。
調査会社IDCジャパンによると、12年の国内パソコン出荷台数は前年比0.6%減の1558万台と縮小傾向にある。スマートフォン(高機能携帯電話)やタブレット端末の普及で苦戦が目立ち、13年1~3月では個人向け需要が前年同期比で2割減となった。
市場の停滞に加えて、円安ドル高による製品や部材のコスト増により値上げに踏み切る動きも出ている。NECパーソナルコンピュータが夏モデルで想定価格を昨年秋冬モデルより5000~1万円ほど引き上げたほか、米アップルも約6~18%パソコン価格を値上げした。